畳の魅力 ~畳とともに暮らす魅力~
自然との一体感(四季を味わう、変化を味わう)
素足で歩く、素足で生活する心地良さは、欧米にはない日本の家屋の特権です。
夏は涼しく、冬は暖かく。
畳表の凛とした青も、落ち着いた黄金色も自然の美しさがあります。
そして、い草を踏みしめたときに足裏から伝わる気持ちよさは最高の贅沢だと思います。
和の美とおちつき
和の空間は「静の幸せ」空間です。
詫び寂び、人の気配を感じて、音や気配に気を配る日本人の感性に合っています。
香りによる癒し効果
い草にはアロマテラピーに使われる、芳香成分が何種類も入っています。
人工精製でない、天然の香りによるリラックス効果があります。
寝ころんだとき、ふわっと薫る すがすがしい香り に心がやすらぎます。
おもてなしの空間 ~1300年の歴史~
古事記に初めて登場した時、畳はおもてなしに使われていました。
1300年前から受け継がれてきたおもてなしの心が宿ってます。
快適性 弾力、保温、断熱、吸湿、吸音、吸着(有害物質)など
日本の気候に適した快適性。先人の知恵がここに。
歩いて、座って、寝て、跳ねて 良し
公民館で獅子舞を練習する青年団は畳がないと練習できないと言っています。
弾力があり痛くない。い草の目があり滑らない。実際に、跳んで跳ねて20年以上使用し、床(とこ)に少々のへこみがありましたが、畳表だけ張替えさせていただきました。また20年使おうとおっしゃられていました。
ゲストルーム、書斎、寝室、会食に団らん 多様性
使わなければ押入、使えば多目的ホール。
押入となっている畳間を“断捨離”して片付ければ、暮らしが豊かになります。
地球環境に優しいエコ製品
藁とい草で作られた畳は土に還ることができます。
究極のリサイクル機能を秘めている、地球にも人にも優しい製品です。
畳の歴史
畳は古事記(712年)の中で次のように登場しました。
~日本神話~
海神(わたつみ)が海山彦(火遠理命ほおりのみこと)を宮殿に招いて
皮畳 かわたたみ 絁畳 あしぎぬたたみ を何枚も重ねて敷き
その上に座っていただき、多くのごちそうでもてなし
海神の娘 豊玉琵売(とよたまびめ)と婚姻を結んだ。
また、日本書紀(720年)には 八重席蔦 やえむしろころも として登場します。
この頃は巻いたり敷き延べたりする柔軟なもので貴人の座具や寝具として使われました。
奈良時代
聖武天皇の肖像画に御床畳(神具)。正倉院に保存(741年ごろ)
平安時代
大きさが固定化し、畳に厚みができ、い草の表を張った畳の基本形ができました。
寝殿造りで使われた畳は、宮廷での位によって大きさ、厚さ、縁の模様などが細かく決められ、使用者の身分や地位、使用の場などによって区別されました。
世界最古の長編小説「源氏物語」紫式部の
源氏物語絵巻(日本最古の絵巻物)で光源氏が畳の上に座っています。
青々とした縁のついた畳が連続して敷かれています。
戦国~安土桃山時代
建築様式の書院造りへの変化に伴い、畳は住居の床一面に敷き詰められるようになり、日本の家の特徴的な要素となりました。
千利休 茶の湯
華麗な装飾に頼るのではなく、不要なものを取り除き自身の精神を磨き豊かにすることで客人を「もてなす」
『詫び、寂び』
日本独特の美徳であり茶道の域を超えて影響しました。
季節に応じて違う美を飾る 日本家屋の精神性の中心